轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

さんあくにんものがたり

三悪人物語

山本 周五郎

忍術千一夜 第二話

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 28,990 字 · 58 页

青空文庫

「いやおかげで小遣いの不自由をしずにすんだよ、利息として千両、少ないが取ってくれ」

「これはどうも、これは」出平はもみ手をした、「多分の御心配で、へえ、たしかに六千両、たしかにお受け取り申しました」

「それから例の預け物さ」八百助はおうように振り返った、「例の持木屋の壱万両の手形と和田屋の船荷証券七枚、あの二つはここにいるお杉さんに遣ったからな、――なに、口説かれてうんと云わなかった詫びの印さ、お杉さんわかったな、両方ともおまえのものだ遠慮なく受け取っておいで、私はひと足さきに帰るよ」

「まあ若旦那、なんてまあ、若旦那」姐さんは夢のような贈り物に恍惚となり両手に胸を抱いて身もだえをした、

「あたしもう、もう……」

だが八百助はもう店から出ていった。――あとが騒動である、来六屋は初めから手形も証券も騙取するつもりだった。あの若僧は世間知らずでお坊ちゃんで知恵才覚がない、ちょうどいつか中国筋で金をまき上げて逃げた、あのびっこで背むしで眼っかちの八百助少年と同様だ、ぞうさはない、いざとなったら手玉に取ってくれる。こう勘考思量したのである、ところが権利は他人に譲渡された。