轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
ふざいじぬし
不在地主
小林 多喜二
一~十一、十六「中央公論」1929(昭和4)年11月号、十二~十五(「戦い」の表題で。)「戦記」1929(昭和4)年12月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 69,990 字 · 141 页
晩には小作人全部に「一杯」が出るので、皆はホクホクし乍ら二三人ずつ、二三人ずつ帰って行った。
「なア、えッ阿部君! 汗が出たアど。」
伴がガラガラ声で、百姓らしくなくブッキラ棒に云った。
阿部は何時ものように黙って笑った。健はこわばった顔で、少し後れてついて行った。それに伴や阿部付の人達が四五人一緒だった。――後から来る人達は、地主や奥様達のことを声高に噂し合っていた。
「あいつ等の着ているペラペラした着物なんて、俺達がみんな着せてやってるんだ位、もう分ってもええ頃だな。」
前を歩いていた小作が振りかえった。
「伴さんにかかると、かなわないね。」
伴もそれと一緒にウハハハハハと大声を出して笑った。
伴は何んでもズバズバ云ってのける癖があるので、地主から一番「にらまれ」ていた。管理人が遠廻しに、小作権を坪幾何の割で買取ってもいいとよく云ってくる。――何時でも態のいい追い出しを受けていた。が、反対に少しおとなしくしてくれれば、「管理人」にしてやるがという交渉もあった。が、その度に伴のあたりかまわない「ウハハハハハ」に気をのまれて帰って行った。
「な、ええオ――イ、勝見さんよ、ボヤ、ボヤしてると、キンタマの毛ッこひん抜かれてしまうべよ。