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『せっかずせつ』のけんきゅう
中谷宇吉郎集 第二巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第二巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『雪華図説』の研究、『雪華図説』の研究後日譚、兎の耳、英国の物理学界と物理学者、温泉1、米粒の中の仏様、清々しさの研究の話、墨色、大謀網、長崎留学、鼠の湯治、民族的記憶の名残、室鰺、雪協議会の報告、真夏の日本海。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 83,098 字 · 172 页
の読者にも興味あることと思われるので、教授の談話を紹介することとする。
藤懸静也教授の談話より
泉石の本名は鷹見十郎左衛門忠常、字を伯直といった。天明五年古河の家老の家に生る。早くから父に従って江戸に出て修業につとめた。幼にして天才の名があって、絵を巧みにし、十二歳の時に既に寛永三補図を写した。三補とは土井、酒井、本多を指す。
文化年間、露西亜がエトロフに入り、北辺を擾がした。泉石はその刺戟を受け、二十歳前後の頃、北海道樺太沿海州の地図を写している。そういう仕事に著手しているところを見ると、泉石は北辺防備に早くから心を致していたものと思われる。後日『雪華図説』のような研究をした、少くともその研究に多大な助力をしたのも、この点と一脈通じているところがあるのであろう。
泉石は早くから蘭学を学んでいた。その系統は桂川系でもなく、又大槻一派の門人の中にも泉石の名は見当らない。ちょうどその時代に古河藩の河口信任なる蘭学者がいて、泉石はその系統であった。河口の晩年は泉石の壮年時代に当り、共に江戸に住んでいたので、泉石が河口より蘭学を学ぶ機会は多かったものと思われる。