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『ケプロン・くろだのこうそう』について
中谷宇吉郎集 第八巻
中谷 宇吉郎
中谷宇吉郎『中谷宇吉郎集 第八巻』。同一底本的分册已合并为一书。收入:『ケプロン・黒田の構想』について、桂浜、北国の春、金鱗湖、高度八十マイル、写真と暮らした三十年、寅彦の遺跡、南極・北極・熱帯の雪、百科事典美談、北海道開発に消えた八百億円、母性愛の蟹、娘の結婚、雪の化石2、六三制を活かす道、ピーター・パン。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 85,890 字 · 178 页
子供は純真であって、学校で毎日受けている教育の動向に、すぐ適応してしまうからである。
もちろん現在のアメリカにおける教育がぜんぶ、前に言ったような四つの基本線に沿って進められ、それがことごとく成功しているとは思われない。しかしそういう線を、少なくも目標としている点については、自分の子供を通じての体験から見て、間違いないように思われる。
こういうはっきりした目標をもった義務教育を受けて、高等学校へはいる。そこでは学問に対する訓練が始められる。そして大学に進む頃から、青年としての生活が始まる。青年の定義はむつかしいが、アメリカでは、これを単純に割りきっているように見える。すなわち二十一歳の成年をもって、子供は親から独立することになっている。そしてこの独立によって、一人前の青年になるわけである。
この独立の観念が、まことにはっきりしているのであって、たとえば、子供が二十一歳以上になると、原則として学資などは、親が出さない習慣になっている。それで大学の学生は、たいてい二十一歳以上であるから、ほとんどぜんぶ、自分の学資は自分で稼いでいるといっていい。稀れには授業料を親から貰っている学生もあるが、それは例外的な存在である。