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にひゃくとおか

二百十日

小川 未明

「小学六年生」1939(昭和14)年9月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,094 字 · 11 页

青空文庫

」と、徳ちゃんが、逃げ出しました。勇ちゃんは、独りしにもの狂いに土を拾って投げていました。そのうち、土がお化けにあたったのか、

「あっ。」といって、青い灯が下に落ちました。

「目に土が入った……。勇ちゃんおよしよ。」

白い着物を着た、お化けが、いいました。

「正ちゃんなの、なあんだ……。」

勇ちゃんは、すぐそばへ走っていきました。

「お面を被っていたの。」

「目が痛くてあかないよ。」

「正ちゃん、ごめんね。」

勇ちゃんの叔父さんの家は、ここから近かったのです。村の端にあった、お医者さまでした。内科だけでなく、目も診察するのでした。勇ちゃんと徳ちゃんは、正ちゃんの手を引いて、勇ちゃんの叔父さんの家へいきました。

叔父さんは夜の往診からちょうど帰ってきたばかりでした。

「どれ、どれ。」といって、正ちゃんの目を見て、水で洗ってくれました。そして、薬をさしてくれました。

「どう、もうなんともないだろう。」

正二は、目を開けると勇ちゃんの叔父さんは笑っていました。

「叔父さん、お化けごっこをして、僕が土を投げたんだよ。」

「乱暴をして、目の中へ土を入れたりしてわるいじゃないか。