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ごだい

五題

山中 貞雄

「キネマ旬報」1935(昭和10)年1月1日号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,383 字 · 3 页

青空文庫

と、気がついたのが、あの写真をツクッて半年も経った後に、しかも先輩に教えられ初めて、それと悟りました。「シナリオは先ず構成」です。わかりきった事がわかる迄に随分苦労します。

第二は、内外優秀脚色家。

冗談言ってはいけません。斯んな事は僕達より、旬報さん、あんた方の方がよく御存じです。

第三は好きな脚色家。

アメリカのほん屋でオリヴァ・ギャレット、グロバー・ジョンス、ヴィンセント・ローレンスあたりです。

序にあちらでは一本のシナリオを二人が、時としては三人四人が協同で書き上げているのを屡々見受けますが、アメリカ映画のシナリオの明朗さ、洒落気、と云いますか、あの奔放自在に与太が乱れ飛ぶところは、勿論アメリカ人の国民性にも起因するでしょうが、あの数人が協同で脚色すると云う事にも、多少は原因して居るのでは無いかと思われます。

実は先日、僕の住んで居る鳴滝村のホン屋連中が数名協同してシナリオを一本書き上げた時の事です。各人、随分得手勝手な、無責任極まる与太を飛ばしましたが、結果に於ては出来上ったシナリオが想像以上に明るく面白く、ギャグなぞも案外垢抜けのした奴がありました。