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じんせいせいかいいん

人生正会員

佐々木 邦

「講談倶楽部」大日本雄辯會講談社、1941(昭和16)年6月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,238 字 · 23 页

青空文庫

と僕は冗談を言って受けさせた。

「お礼と一緒にお頼みだ。俺の身の振り方を頼むよ。子供もあるし、いつまでも一人じゃいられない」

「青山さんあたりからお話があったんじゃございませんか?」

「あったけれど、あすこは奥さんが勘違いをしている。五十二の人を推薦したから断ったら、四十七と四十三のを持って来て、この辺で満足なさいと圧迫するんだ」

「四十三なら丁度好いじゃありませんか?」

「いけない。西洋では自分の年を二で割って七を加えたのが丁度好いことになっている。俺の場合は三十七の人が理想的だ」

「三十七。はゝあ」

と僕は初耳のようにして、年の差異を指折り数えた。

「開きがあるようだけれど、この原則の間違っていないことは、もっと若いものに当て箝めて見ると分る。三十の人なら十五に七だから、二十二になる」

「あら、私達も三十と二十二でしたわ」

と尚子も知っていながら今更のように調子を合せた。

「その通りだ。そこで俺は三十七を金科玉条としている。八以上は困ると言ってあるのに、青山君の奥さんは四十三の太っ女を持って来たんだ」

「三十七以下なら宜しゅうございましょう?」

「若い分には構わないが、此方も相当多いんだから気の毒だ。