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じんぞうにんげんせんしゃのきみつ
人造人間戦車の機密
海野 十三
――金博士シリーズ・2――
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 9,501 字 · 19 页
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醤主席は、今や極上々の大機嫌であった。
彼は、毎朝早く起きて、砂漠の下の防空壕を匐いだすと、そこに出迎えている常用戦車の中に乗り込み、文字どおり砂塵を蹴たてて西進し、重工業地帯へ出動するのであった。
そこでは、これまた、得意の絶頂にある油蹈天学士が待っていた。彼は、この重工業地帯長官ということになっていて、かの金博士の発明になる人造人間戦車の部分品の製造監督に、すこぶる多忙を極めていた。
「どうじゃな、油学士。どうも生産スピードが鈍いようじゃないか」
醤主席が到着すると、すぐいい出す言葉はこれであった。工場の中を見ないうちに、このおきまり文句をぶっぱなすところが、主席の得意な嚇かしの手だった。
「え、とんでもない。仕事は、たいへんに進捗して居ります。ちと、こっちを巡覧していただきましょう」
油学士は、猿が飴玉を口に入れたように頬をふくらませ、主席を案内していくところは、毎朝多少ちがっていたが、結局、主席が最後ににこにこ顔で腰を据えるところは、外ならぬ人造人間戦車の主要部分品であるところの人造人間が、山と積まれている倉庫の前であった。
(やあ、いつ見ても、ええものじゃのう)