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にんげんしっかく

人間失格

太宰 治

一个连笑脸都让人毛骨悚然的男人,从童年起就活得像场表演。翻开这本自白,你会看到最深处的孤独和挣扎。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 73,014 字 · 141 页

青空文庫

へんねえ」

「自分でかせいで、そのお金で、お酒、いや、煙草を買いたい。絵だって僕は、堀木なんかより、ずっと上手なつもりなんだ」

このような時、自分の脳裡におのずから浮びあがって来るものは、あの中学時代に画いた竹一の所謂「お化け」の、数枚の自画像でした。失われた傑作。それは、たびたびの引越しの間に、失われてしまっていたのですが、あれだけは、たしかに優れている絵だったような気がするのです。その後、さまざま画いてみても、その思い出の中の逸品には、遠く遠く及ばず、自分はいつも、胸がからっぽになるような、だるい喪失感になやまされ続けて来たのでした。

飲み残した一杯のアブサン。

自分は、その永遠に償い難いような喪失感を、こっそりそう形容していました。絵の話が出ると、自分の眼前に、その飲み残した一杯のアブサンがちらついて来て、ああ、あの絵をこのひとに見せてやりたい、そうして、自分の画才を信じさせたい、という焦燥にもだえるのでした。

「ふふ、どうだか。あなたは、まじめな顔をして冗談を言うから可愛い」

冗談ではないのだ、本当なんだ、ああ、あの絵を見せてやりたい、と空転の煩悶をして、ふいと気をかえ、あきらめて、