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こんにちのにほんのぶんかもんだい

今日の日本の文化問題

宮本 百合子

「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页

青空文庫

一般人は政府仕立の芸術祭プログラムよりも、自分の財布と自分たちが観ようとするものの実質を検査してからでなければ、切符を買わなくなってきている。森戸前文相は国立劇場の設立計画を持って各方面から委員を集めたが、準備会が組織されただけで内閣は更迭した。「文部大臣賞」が芸術祭に参加した団体や個人に与えられた。

日映演 という名をもって映画、演劇人の労働組合が組織されたことは、日本の将来の演劇、映画の発展のために、期待すべきこととされている。

日映演を中心とする労映協議会は国鉄労組との協力によって新しい作品を作ろうとしており、電産労組との協力で「われら電気労働者」などを製作しようとしている。

自立劇団 一九四六年以後、各労働組合や職場などで盛んに演劇運動が起った。農村の青年男女も芝居に熱中した。極く初歩的であったこの要求が、だんだん組織され技術的にも高まって、今日では自立音楽団と匹敵するほど自立劇団が生れている。自立劇団は多く新劇の系統に立ち、日映演の組合員に指導されている。自立劇団は、将来において今日の新劇がゆきづまっている一種のマンネリズムを打破して、民主的な演劇運動の母体となる可能性を示している。