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こんにちのにほんのぶんかもんだい

今日の日本の文化問題

宮本 百合子

「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页

青空文庫

ユネスコ 日本においてユネスコに対する関心がよびさまされたのは、一九四六年十一月のパリ会議以後である。国際ペンクラブの第二回大会はその決議の一つとして各国のペンクラブがユネスコに対して積極的に協力することを決議した。日本においても日本ペンクラブが、ユネスコに対する関心をよびさましたのであるが、ペンクラブが日本において一種独特な反民主的傾向をもっているように、ユネスコ運動もきわめて官製品の臭気をもって出発した。

一九四七年メキシコにひらかれた第二回総会に対して、日本からもとり急いでメッセージを送るためという理由で、日本におけるユネスコ運動者たちは、一部学生を動員して日比谷で第一回のユネスコ大会を開いた。このニュースは、事後承諾の形で新聞にあらわれた。そして一般の人々を驚かした。日本の平和と自由と独立とを愛するすべての人は、ユネスコ運動者が、侵略戦争の積極的な準備者の一人として活躍していた貴族や「もう一度日本が戦うと仮定すれば、私はもう一度同じあやまちを繰返すであろう」と公言している石川達三を演壇に立たせることに対して、驚きと不快の心もちを抑えることが出来なかった。