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こんにちのにほんのぶんかもんだい

今日の日本の文化問題

宮本 百合子

「思想と科学」臨時増刊号、1949(昭和24)年1月発行

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 81,154 字 · 161 页

青空文庫

これらの委員会は民間人によって組織され、日本の過去の反民主的な文化伝統と統制とを打破する目的を与えられていた。現在でも政府の言論官僚統制として批判されている放送事業法案が委員制をもっているように、委員会のモードはすたれていない。ところがこんど制定される行政施行法によれば、すべて委員会と名のつくものは政府の統轄のもとにおかれなければならないことになる。政府にたいして独立の発言権をもてばこそ、たとえば労働委員会にしても勤労大衆の福祉のためになにかのプラスを加えることが可能である場合が多い。それが委員会であるから行政施行法によって政府の掣肘をうけなければならないとすれば、委員会本来の性格は失われる。教育委員会法にしろその規定に従えば、現在決して民主的ではない官庁の支店にすぎないことになる。日本の一般人は、権力者たちが考え出したこの狡猾な委員会の性格のすりかえにたいして注目している。彼らは対日理事会その他のアドヴァイスによって日本民主化のための各種委員会を組織しなければならなかった。やむをえず組織した委員会は表面的な日本の民主化の看板としてかかげておきながら、時をへだてて行政施行法のなかにあらゆる委員会を統制下におく方法を発明している。