轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

けさのゆき

今朝の雪

宮本 百合子

「婦人朝日」1941(昭和16)年4月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,936 字 · 24 页

青空文庫

程度が低いって……。では、私たちは、一体どんな人間たちだというのだろう。

「坂本さん、毎日不自由していらっしゃるんじゃないの?」

「それは大丈夫なのよ」

紀子は、二年も結婚生活をした妻と思えない単純さで、さらりと答えた。

「素人下宿のおかみさんが、何も彼もすっかりしてくれているんですって。親切な人らしいの。それに、やたらと忙しくって、帰ったらもう眠るだけなんですって。そんな生活では私にも気の毒だっていうのよ」

顔はあちらへ向けたまま、注意ぶかくそれをきいていたらしいとき子が、居心地わるそうな身じろぎをした。

「坂本は、せめて東京に出たときだけでも、いくらか知識的な空気にふれられるのが、救いなんですって」

「じゃ紀子さん責任が重いのね」

峯子はそれで思い出したという感情で、

「そう云えば、どうなって? あれ、あなたの女性史の御勉強」

「何しろ、うちは一日中人が出入りしている商売でしょう。土地売買なんかがこの頃はひどく盛んらしいのよ、いればやっぱり当てにされて、図書館どころじゃないわ」

一重一重と、紀子のこの頃の生活の中途半端なよりどころなさをあらわにしてゆくような話であった。