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かめんのきょうふおう
仮面の恐怖王/電人M
江戸川 乱歩
江戸川乱歩『仮面の恐怖王/電人M』。同一底本的分册已合并为一书。收入:仮面の恐怖王、電人M。
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 153,590 字 · 308 页
いったい、だれが、なんのために、そんなことをやっているのでしょう。
さて、そんなさわぎの起こっている、ある日のこと、明智探偵事務所の小林少年のところへ、へんな電話がかかってきました。
「きみは小林君だね。ぼくはデンジンMというもんだ。」
「え、どなたですか。」
「デンジンM。」
「デンジンって?」
「電気の電と、人物の人だ。電気の人間という意味だ。電人Mというのが、ぼくの名だ。」
小林君はだれかが、からかっているのかと思いました。
「その電人Mが、ぼくになんの用があるのですか。」
「きみに会いたいのだ。」
「どんな、ご用ですか。」
「電話では言えない。会ってから話す。きょう午後四時きっかりに、日本橋のMビルの屋上へきてもらいたい。ぼくは屋上で待っているからね。」
Mビルというのは、一階に銀行があって、二階から六階まで、いろいろな会社の事務所がある、大きなビルでした。小林君は、そのビルをよく知っていました。
「そこで、きみにおもしろいものを見せてあげる。これは電人Mの挑戦だよ。もし、きみがMビルへこなければ、きみは、ぼくに負けたことになるのだ。」
挑戦と言われては、相手が何者であろうとも、あとへひくことはできません。