轻松读懂日语经典作品
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ロンドンとう
倫敦塔
作者留学伦敦时只去过一次塔,之后再也不去。那段日子他像被扔到日本桥的兔子,靠地图和问路才能找到地方,每次都像冒险。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 16,166 字 · 33 页
これも頭文字だけで誰やら見当がつかぬ。それから少し離れて大変綿密なのがある。まず右の端に十字架を描いて心臓を飾りつけ、その脇に骸骨と紋章を彫り込んである。少し行くと盾の中に下のような句をかき入れたのが目につく。「運命は空しく我をして心なき風に訴えしむ。時も摧けよ。わが星は悲かれ、われにつれなかれ」。次には「すべての人を尊べ。衆生をいつくしめ。神を恐れよ。王を敬え」とある。
こんなものを書く人の心の中はどのようであったろうと想像して見る。およそ世の中に何が苦しいと云って所在のないほどの苦しみはない。意識の内容に変化のないほどの苦しみはない。使える身体は目に見えぬ縄で縛られて動きのとれぬほどの苦しみはない。生きるというは活動しているという事であるに、生きながらこの活動を抑えらるるのは生という意味を奪われたると同じ事で、その奪われたを自覚するだけが死よりも一層の苦痛である。この壁の周囲をかくまでに塗抹した人々は皆この死よりも辛い苦痛を甞めたのである。忍ばるる限り堪えらるる限りはこの苦痛と戦った末、いても起ってもたまらなくなった時、始めて釘の折や鋭どき爪を利用して無事の内に仕事を求め、太平の裏に不平を洩らし、平地の上に波瀾を画いたものであろう。