轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ぐうぞうについてのざっかん

偶像に就ての雑感

豊島 与志雄

在线阅读豊島 与志雄《偶像に就ての雑感(ぐうぞうについてのざっかん)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,374 字 · 9 页

青空文庫

其処に大なる危険が存する。

偶像に支配されることは最も危険なことである。何となれば、行為の責任は直接に人に返って来るから。ドストエフスキーの「罪と罰」を読んだ人は、主人公ラスコルニコフのうちにこのことを感じ得らるる筈だ。(勿論主要な問題は他に在るが)。そしてラスコルニコフが結末に於て救われたのは、少くとも救わるるであろうと思われるのは、此の偶像を心のうちで破り捨てたからであった。

然し最も悪いのは、偶像に引き戻されることだ。偶像に引きずられることだ。そして倫理的に死滅を遂げることだ。

吾人は常に自分の心から自分で動き出さなければいけない、他のものから引きずられてはいけない。これは永久の真理である。

倫理的行為の価値は、責任の感じから出立して来なければならない。全く動機を除外した所に、全く盲目的な所に、全く責任の除外された所に、倫理的価値評価が成り立つものではない。そして責任ということは、自ら意識して動き出した所にしか存しない。凡て強いられた所に、盲目的に引きずられた所に、責任なるものがある筈はない。もしあるとすれば、それは自己の微弱であったこと、それだけの責任だ。