轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

ろくがつ

六月

相馬 泰三

「早稲田文学」1913(大正2)年12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 18,673 字 · 37 页

青空文庫

曽根が「むく毛の猟犬」と仇名をつけたのもこの辺から思いついたことである。主筆は彼を、今の世に最もよく要領を得てる人の一人だといつもほめている。――

社長がぬーッと入って来た。(この社は隅から隅まで俺の所有に属しているのだ)といったような、例えば、牧場主が自分の牧場を見舞う時のような得意さと、(俺のお蔭で……いや、お前たちのうちどの男でもこの俺の意志一ツで追い出すこともどうすることも出来るのだ)といったような尊大さとが、湯気かなどのように朦朧と彼の身体から立ちのぼってるのが感ぜられた。

曽根はその方へ顔を向けた。その機に自分の眼がはからずも社長の鈍く冷たく光ってる眼とちらと途中で出会った。曽根はきたない物でも見たように顔をしかめた。しかし元気を出して、また腹の中で独言をはじめた。

(おや、社長さん、……馬鹿にご機嫌が悪いようですね。……人の噂じゃ、このごろ大分金が溜ったというじゃありませんか。たまには、せめてにこにこした顔くらい見せたっていいじゃありませんか。その方が因果に良うございますよ。……そうだ、それでよろしい、そこに立つとちょうど全体が見渡されます、ご監督ですかな、……)