轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
じゅういちやぎさぶろうをかたる
十一谷義三郎を語る
豊島 与志雄
在线阅读豊島 与志雄《十一谷義三郎を語る(じゅういちやぎさぶろうをかたる)》,假名注音日语阅读。JLPT N2,点词查义。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 4,959 字 · 10 页
十一谷君とは大正十年以來の交誼を得ていたが、その間の十一谷君と切り離せないものは、碁、麻雀、煙草、古い反故るい……。
十一谷君が同人雑誌「行路」の一員だった頃、やはりその同人の一人だった三宅幾三郎君と、私はよく碁をうって、遂に十一谷君をも碁道に引入れてしまった。其後十一谷君の進歩著しく、私たちと互先の手合になり、顔を見れば早速碁盤を持出す始末で、十年前、二人とも急な仕事をもって熱海に行った時など、一週間、原稿は一枚も書かずに碁をうってばかりいたことがある。川端康成君、故直木三十五君なども、碁の仲間だったが、十一谷君と最も番数多く碁をうったのは、住所が近かったせいか、恐らく私であろう。十一谷君の碁は堅実、私の碁は大雑把で、棋風は異っていたが、勝負の数は互角だった。先年、十一谷君が逗子に引込む時、また碁をかみながら、「結局勝負なしで、長年一局の碁をうち続けてきたようなものだ。」と笑ったことがあった。
近年、十一谷君は麻雀にもひどくこりだして、碁と同様、そのために夜を徹することも屡々だったらしい。仲間は故令弟活太郎君をはじめ、身辺の若い人たちだった。