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じゅうにがつようか
十二月八日
太宰治用主妇视角记录1941年12月8日的日常,故意写得不美,却透着对百年后历史考据的认真,连纪年念法都能引发笑点。
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 7,590 字 · 16 页
すまないと思う。
亀井さんの門の前には、火叩きやら、なんだか奇怪な熊手のようなものやら、すっかりととのえて用意されてある。私の家には何も無い。主人が不精だから仕様が無いのだ。
「まあ、よく御用意が出来て。」
と私が言うと、御主人は、
「ええ、なにせ隣組長ですから。」
と元気よくおっしゃる。
本当は副組長なのだけれど、組長のお方がお年寄りなので、組長の仕事を代りにやってあげているのです、と奥様が小声で訂正して下さった。亀井さんの御主人は、本当にまめで、うちの主人とは雲泥の差だ。
お菓子をいただいて玄関先で失礼した。
それから郵便局に行き、「新潮」の原稿料六十五円を受け取って、市場に行ってみた。相変らず、品が乏しい。やっぱり、また、烏賊と目刺を買うより他は無い。烏賊二はい、四十銭。目刺、二十銭。市場で、またラジオ。
重大なニュウスが続々と発表せられている。比島、グワム空襲。ハワイ大爆撃。米国艦隊全滅す。帝国政府声明。全身が震えて恥ずかしい程だった。みんなに感謝したかった。私が市場のラジオの前に、じっと立ちつくしていたら、二、三人の女のひとが、聞いて行きましょうと言いながら私のまわりに集って来た。