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あやうし せんすいかんのひみつ

危し‼ 潜水艦の秘密

山本 周五郎

「少年少女譚海」1930(昭和5)年7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,819 字 · 18 页

青空文庫

二人の山川少将

「本当か?」メリケン壮太はじだんだを踏んで口惜しがった。「畜生、よくも騙しやがったな、今にどうするか……」

「お父様、此奴を縛っておいてください。僕は外に重大な調物がありますから」

そして博士と横田大佐が、騒ぎまわるメリケン壮太を縛りあげている間に、龍介君は鼠のような素早さで、実験室の中を調べまわった。

「あっ※(感嘆符二つ、1-8-75)」という龍介君の叫声に、驚いて博士と大佐が駈けつけると、北向の壁の頂上が、龍介君の指の触れるままに、ぽっかりと口をあけて、そこから黒い四角な筐があらわれた。

「僕の考えが当ったッ※(感嘆符二つ、1-8-75)」龍介君はそう叫ぶと、その筐を引き出したが「だめだ、空だ!」と呟いて筐を抛りだした。

「何だそれは?」と博士が訊いた。

「これは……」と龍介君が云った時電話の鈴が突然激しくなり出した。博士が受話器をとった。電話は山川少将宅からだった。

「あ、春田博士ですか、どうぞすぐおいで下さい。主人が書斎に倒れております。そして金庫の中の重要書類が盗まれております※(感嘆符二つ、1-8-75)」

二人の山川少将

春田博士が大佐と龍介君をつれて自動車で駈けつけた時、山川少将は書斎の長椅子の上で、頭に繃帯をして横になっていた。