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げんしりょくのかんり
原子力の管理
仁科 芳雄
「改造」1946(昭和21)年4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 8,268 字 · 17 页
以上は原子爆弾そのものの製作であるが、これを使用する方法となると、今後更に幾変遷を重ねることと思われる。広島、長崎の場合は共に B-29 を用いて、高々度の飛行により目的地に運ばれたのであるが、今後はそんな飛行機を妨害することも敢て不可能ではないであろう。処がこれをドイツの V-2 のような、音の速度よりも早いロケット弾に仕掛けて目的地に放つとしたらどうであろう。こんなロケット弾を、目的の都市の中央に自動的に到着させるということは、今日の欧米の技術の発達を以てすれば実現し得ることである。そして V-2 の様に一六〇粁以上の上空を飛び、一秒一六〇〇米という音の速度以上で落下するものに対しては、音が聞える前に到着するのであるから殆んど防禦の手はない。そして此ロケット弾の到達距離は、現在約三〇〇粁であるが、今後更に延長されるものと見なければならぬ。こんなものをドンドン打ち込まれると、欧米の近代都市も恐らく一瞬にして潰滅する他はないであろう。従って広島、長崎の被害状況は、今日でこそ恐らく日本都市特有のものであろうが、明日の欧米都市の運命を示唆するものと云って差し支えないと思う。