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うもんとりものちょう

右門捕物帖(四)

佐々木 味津三

佐々木味津三『右門捕物帖(四)』。同一底本的分册已合并为一书。收入:右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖、右門捕物帖。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 167,105 字 · 337 页

青空文庫

ぬっと手がのぞきました。顔がのぞきました。足がのぞきました。折り曲げたように死体を折って、戸だないっぱいに押し込めてあったのです。

しかも、その顔!

すばりとみごとに片耳を削って、深く肩まで切りさげられてはいたが、顔は、血によごれたその顔は、まぎれもなくさきほどのあの青月代の町人でした。

やはり、ふたりだったのです。

ひとりではない、似た顔どうしの別人だったのです。

「野郎ッ、化かしやがったね。火の見の下であっちが死んだら、こっちも煙のように消えてなくなったんで、てっきり一匹と思っていたんだ。ちくしょうめ、よくも今まで迷わしやがったね。それにしても、切ったはだれなんだ。お駒! だれが殺したんだ、やい、お駒!」

牙をむかんばかりにしてほえたてている伝六の横から、名人は射すくめるような目をむいて、じっとお駒の顔をにらみすえました。

血いろはない。心も魂も、血も感情も、ひえきってしまったように冷然とあしらっていたさすがのお駒も、この動かせぬ事実をあばき出されては、もう隠しきれなくなったとみえて、まっさおになりながら震えているのです。

「ふふん、そうだろう。