轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

じしんざっかん

地震雑感

寺田 寅彦

「大正大震災誌」1924(大正13)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 5,030 字 · 10 页

青空文庫

今ここにこのデリケートな問題を論じる事は困難であり、また論じようと思わない。

要は、予報の問題とは独立に、地球の災害を予防する事にある。想うに、少なくもある地質学的時代においては、起り得べき地震の強さには自ずからな最大限が存在するだろう。これは地殻そのものの構造から期待すべき根拠がある。そうだとすれば、この最大限の地震に対して安全なるべき施設をさえしておけば地震というものはあっても恐ろしいものではなくなるはずである。

そういう設備の可能性は、少なくも予報の可能性よりは大きいように私には思われる。

ただもし、百年に一回あるかなしの非常の場合に備えるために、特別の大きな施設を平時に用意するという事が、寿命の短い個人や為政者にとって無意味だと云う人があらば、それはまた全く別の問題になる。そしてこれは実に容易ならぬ問題である。この問題に対する国民や為政者の態度はまたその国家の将来を決定するすべての重大なる問題に対するその態度を覗わしむる目標である。(大正十三年五月『大正大震火災誌』)