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こうふ

坑夫

夏目 漱石

深更半夜一个人走在松树林里,又累又困还没钱,突然茶店老板回头冲你一笑……这到底是要去哪?前方有啥在等着?

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 141,690 字 · 283 页

青空文庫

――それからと――そうだ、その前に話して置かなくっちゃなりませんがね。一口に坑夫と云うと、訳もない仕事のように思われましょうが、なかなか外で聞いてるような生容易い業じゃないんで。まあ取っつけから坑夫になるなあ」と云って自分の顔を眺めていたが、やがて、

「その体格じゃ、ちっとむずかしいかも知れませんね。坑夫でなくっても、好うがすかい」

と気の毒そうに聞いた。坑夫になるまでには相当の階級と練習を積まなくっちゃならないと云う事がここで始めて分った。なるほど長蔵さんが坑夫坑夫と、さも名誉らしく坑夫を振り廻したはずだ。

「坑夫のほかに何かあるんですか。ここにいるものは、みんな坑夫じゃないんですか」

と念のために聞いて見た。すると原さんは、自分を馬鹿にした様子もなく、すぐそのわけを説明してくれた。

「銅山にはね、一万人も這入っててね。それが掘子に、シチュウに、山市に、坑夫と、こう四つに分れてるんでさあ。掘子ってえな、一人前の坑夫に使えねえ奴がなるんで、まあ坑夫の下働ですね。シチュウは早く云うとシキの内の大工見たようなものかね。それから山市だが、こいつは、ただ石塊をこつこつ欠いてるだけで、おもに子供――さっきも一人来たでしょう。