轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

おおとりものせんにんつぼ

大捕物仙人壺

国枝 史郎

「太陽」博文館、1925(大正14)年7月~12月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 47,606 字 · 97 页

青空文庫

そうして本当の伊丹屋の子は、わしらの手で育てようとした。ところが二日目に死んでしまった。さて万事旨く行った。ところが神様の罰があたり、わしは迂闊りその秘密を「釜無の文」めに話してしまった。文は宝壺をよこせと云った。だがわしは承知しなかった。そこで文めは仇をした。お前――即ち伊丹屋のお染を、鼬を使って盗み出し、そうしてお前を女太夫に仕込み、そうしてわしから身を隠した。わしはどんなに探したろう。だが容易に目付からなかった。長い年月が過ぎ去った。と、偶然お前に会った。するとどうだろうわしの子は、また伊丹屋の養女となって立派に暮らしているではないか。わしはすっかり満足した。もうわしは死んでもいい。どうぞ立派に暮らしておくれ。……さて例の宝壺だが、これは吉凶両面の壺だ。悪人が持てば祟りがあるが、だが善人が持つ時は、福徳円満を得るそうだ。可愛い可愛いわしの娘よ、どうぞ心を綺麗に持って、よい暮らしをしておくれ。そうして地図を手頼りにして、釜無川の中洲へ行き、宝壺を掘り出すがいい」

読んでしまうと二人の者は、互に顔を見合わせた。意外な事実に驚いたのである。

「それでは気味の悪かったお爺さんは、妾の実の親だったのかねえ?」