轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

だいぼさつとうげ

大菩薩峠

中里 介山

23 他生の巻

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 145,722 字 · 286 页

青空文庫

「せっかくのみやげに羅陵王を舞うて見せようか、皆々おどれ」

と言い出でました。

そこで、いったん、包みかけた荷物はほどいて、これらのお神楽師が薩摩屋敷の大広間で、腕をすぐって踊るから、志のあるほどのものは、小者端女に至るまで、来って見よとのことであります。特に舞台は設けないが、隔てを取払って、縁に居溢れた時は、庭を打通して見物のできるような仕組みです。

さて、囃子方の座がととのう。太鼓があり、鼓があり、笛があり、笙、ひちりきの類までが備わっている。

そうして、花やかな衣裳をつけて、この十数人が、われ劣らじと踊り出でました。

この踊りは、一種異様なる見物であります。古代の雅楽の如く、中世の幸若に似たところもあり、衣裳には能狂言のままを用いたようでもある。

それに、不思議なのは、一人一役がみな独立して、個々別々に踊っているので、時代と人物には頓着なく、翁のとなりに猩々があり、猩々のうしろには頼政が出没しているという有様で、場面の事件と人物には、更に統一というものはないが、拍子だけはピッタリ合って、おのおの力いっぱいにその個性を発揮して踊りぬいていることです。