轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
だいぼさつとうげ
大菩薩峠
中里 介山
37 恐山の巻
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 254,021 字 · 495 页
あとから目の色を変えて見舞に来た遠方の檀家の者に向って寺男が、
「そんなことがござんすまいことか、おおかたお花さん狐が、ちょっとお道楽にそんな芝居をして見せたまでのことでござんしょ、ごらんなさい、松の木の下の池のほとりも、塵一つ汚れちゃおりませんがな。だが、このほとり近いところに、そういう噂があってみると、御油断なすっちゃいけません」
全く、悪魔の領域は夜だけのもので、昼になって見ると、惨劇も、腥血も、夢より淡いものになりました。お寺の境内には小春日和がうらうらとしている。その日中に、少女を一人連れた参詣の女客がありました。ちょっと見ては、またかと思われるほど――この女の参詣客は覆面をしておりましたのが、昨晩のあの第二の覆面とよく似ております。
よく似てはいるが、内容はたしかに似ても似つかぬ男と女とです――今日の日中の覆面の女客は、杖も持っていないし、刀も帯びてはいないが、覆面の覆面たることは同じであります。
六十五
覆面の覆面たることは同じですが、少女に言わせたこの覆面の女の参詣客は、玄関に立って、寺役に向っての特別の申入れの次第はこうでした、