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たいへいようらいげきせんたい

太平洋雷撃戦隊

海野 十三

「少年倶楽部」大日本雄弁会講談社、1933(昭和8)年5月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 11,885 字 · 24 页

青空文庫

ここまでくれば、もう×の大部分はやっつけられたはずです。この上は、残りの×船を、甲板上の大砲で、撃って撃って撃ちまくろうという清川大尉の考えです。

水面に出て見ると、何ということでしょう。海上にはもうねらうべき×艦×船の姿はありませんでした。よくもまア沈没したものです。

「各艦集合ッ」

旗艦から、新たな命令がきました。

第八潜水艦は、まるで疲を知らない元気で、旗艦のそばへ急ぎました。既に第十一号が着いていました。稍遅れて、第九号が急いでやって来ました。逃げる輸送船を追駈けていたのです。

しかし、その残りの第十潜水艦は、一向に集ってくる気色がありません。旗艦からは改めて、無線電信だの、水中信号などを送ってみました。

「どうしても、答がない。第十号は、どうしたのだろう」

悲しむべき想像――それがだんだんと、色も濃く、戦友の胸を染めてゆきました。

「とうとう、やられてしまったのだ」

「ああ勇敢だった第十潜水艦!」

さきに、自分こそ、最期を迎えたと思ったことのある清川大尉は、不思議な運命で、今は僚友の身の上を心配する立場に置かれるようになりました。武運というのは、ここらのことでしょうか。