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たいようとほしのした
太陽と星の下
小川 未明
「新児童文化 第6冊」1950(昭和25)年9月
N3 · 进阶 · 新字新假名 · 5,419 字 · 11 页
少年は、四つつじのところをうろつきながら、
「おれはきつねにばかされているんでないだろうな。」と、自分に向かっていったのでした。
なぜなら、あのこっとう店が、いつのまにかなくなって、見つからなかったからです。そのかわり、そこが葬儀屋となって、真新しい棺おけや白い蓮華の造花などが、ならべてありました。
少年は、しばらく考え込んで、去りかねていましたが、念のため、魚屋の前を通ってみました。すると、魚屋は、前とおなじところにあって、台はかわいて、もうその上には、鯨の肉は見あたりませんでした。
彼は、家に帰ると、この話を兄さんにしたのであります。
「あんまりの変わりかたで、僕、きつねにばかされたのでないかと思った。」
これをきくと、横になって、新聞を見ていた兄さんは、笑いながら、起き上がりました。そして、弟に向かって、つぎのようにいったのです。
「戦争の終わるころは、品物が不足していて、だれでも、すばしっこく、人のほしがる品を動かしたものは、遊んでいても、大もうけができたのだ。もとより、そういう人々は、世の中のためとか、他人のためとかいうことは考えていない。ただ自分さえよければいいので、ぜいたくしたものさ。