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おんなけんし
女剣士
「小説新潮 第八巻第八号」1954(昭和29)年5月1日
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 36,694 字 · 74 页
しかし歌子も時々存八の反撃をうけて、小手にアザをつくったり、額にコブをつくることもあるようになった。その時の歌子の怒りはものすごい。存八が悶絶してもまだぶん殴ることもある。
存八も真剣だった。あまりにも容赦ない攻撃だから、身をまもるには同じく戦う一手である。逃げて済むことができないのだから、もはや必死の反撃あるのみ。
ある日、存八の反撃を歌子が受け損じ木刀が手から放れたので、したたか肩をうたれた。しびれる痛みにわずかの一瞬動きを忘れてしまったところを、胃袋に拳の一撃をうけたのである。歌子はウッと背をまるめて地上に倒れてしまった。その時の存八、思わず破顔したのである。一度でもこういうことがありたいと思いつづけていたことだ。まるで彼がやられるようにやることができた。おのずから満面に得意の微笑、禁じることができない。そのあげくには音をたてて、
「ハッハッハッハッハア」
バカのようにトメドなく笑いだしてしまったのである。地上に倒れて痛みをこらえながら、歌子はこれをツブサに見た。まさに下司下郎の高慢、不潔、下品、堪えがたいものだ。
「オノレ!」
立ち上った歌子はシャニムニの攻撃、逆に存八の木刀を打ち落して、右から上から左から、メチャ/\に打ちすえ、ついに倒れて身うごきのできなくなった存八を組みしき、刺子、面小手の武装