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おんなだいがくひょうろん

女大学評論・新女大学

福沢 諭吉

福沢諭吉『女大学評論・新女大学』。同一底本的分册已合并为一书。收入:女大学評論、新女大学。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 46,995 字 · 91 页

青空文庫

物を盗むにも軽重あり。唯この文字に由て離縁の当否を断ず可らず。民法の親族編など参考にして説を定む可し。

右第一より七に至るまで種々の文句はあれども、詰る処婦人の権力を取縮めて運動を不自由にし、男子をして随意に妻を去るの余地を得せしめたるものと言うの外なし。然るに女大学は古来女子社会の宝書と崇められ、一般の教育に用いて女子を警しむるのみならず、女子が此教に従て萎縮すればするほど男子の為めに便利なるゆえ、男子の方が却て女大学の趣意を唱えて以て自身の我儘を恣にせんとするもの多し。或る地方の好色男子が常に不品行を働き、内君の苦情に堪えず、依て一策を案じて内君を耶蘇教会に入会せしめ、其目的は専ら女性の嫉妬心を和らげて自身の獣行を逞うせんとの計略なりしに、内君の苦情遂に止まずして失望したりとの奇談あり。天下の男子にして女大学の主義を云々するは、多くは此好色男子の類にして、我田に水を引くものなり。女子たる者は決して油断す可らず。

扨女大学の離縁法は右に記したる七去にして、民法親族編第八百十二条に、夫婦の一方は左の場合に限り離婚の訴を提起することを得と記して、

一 配偶者カ重婚ヲ為シタルトキ