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じょせいのきょうようとしんぶん

女性の教養と新聞

宮本 百合子

「セルパン」1937(昭和12)年5月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 1,713 字 · 4 页

青空文庫

だがああいうものは、教養とは凡そ反対の社会相を反映するものだと思う。今日の世の中で、体裁よい小市民生活をやりくってゆくためには、家庭の女がどんなせっぱつまった事情の裡に追いこまれて来ているか、また、女が真の生活力としての教養を身につける機会がいかに少く困難であるかという社会的条件を語っている。

身の上相談では、わが身の上の苦しさを訴える女のひとの立場と、それに解答を与える女のひと達の立場とが、相対的に今日おかれている日本の女の社会性の内容、水準等を、おのずから読者の前に披瀝しているのである。読物として各紙が飽きずそれを掲載している理由も、そういうところにあるのだろう。けれども、読者として私たちは屡々疑問を感じることがある。何故なら、身の上相談の答えというものの十中八九は、率直に云ってお座なりである。解決らしい解決、説明らしい説明は極めて少い。それで質問者が果して納得するものであろうかと、寧ろ不思議にさえ思われる。

ところが、いつぞや身の上相談の解答のこつについて興味ある言葉をきいた。それは、どうせ身の上相談に訴えて来るような女のひと達は、生活の上に自主性のない、決断力を欠いている人々である、だから余りはっきり社会的にそれを説明したって無駄であるし、また余りきっぱりした処置を示したところで却って喜ばず、新聞