轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つまのざ

妻の座

壺井 栄

「新日本文学」1947(昭和22)年8月、1949(昭和24)年2月~4月、7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 82,695 字 · 165 页

青空文庫

「経済力や強気だけでもだめでしょ。とび出してくれてやれやれと思う男だってたく山あるだろうし、それも癪だし、男だって悪いのばかりではないし。」

「ははあ。」

その返事にミネもふき出してしまった。襖をへだてて澄子が声をかける。

「たのしそうね。」

「そうよ、とにかく屋の下に女ばかり三人だからね。」

はしゃいだ声でミネはいい、

「澄子さん、あんたもこっちへいらっしゃいよ。」

しかし澄子は遠慮してこなかった。ミネはふと、澄子が閑子と同い年なのを思い出した。澄子もまた若いころ心にそまぬ結婚をして、というよりさせられて、結局婚家をとび出した女であった。話によると澄子にはその時恋愛の相手があった。それ故にとび出しもした澄子だったろうに、とび出してみると相手はもう新しい女と結婚していたというのである。それから二十年、ずっと澄子はひとりでいる。ミネは以前、その澄子の恋物語を幾度か澄子自身の口から聞かされたことがあった。北陸のある都市で澄子の恋愛は芽生えたという。川原の友人だったというその相手の高校生と二人で、ある日曜日に近くの小山に登り、人目をさけて終日を過したあげく、ようやく腰をあげて帰途につくと、夕日が二人の影を長く長く丘の向うまで倒していて、二人が歩くと細長い影法師も二人づれでとぼとぼと山を下りてゆくという言葉の描写は、忘れ