轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
つまのざ
妻の座
壺井 栄
「新日本文学」1947(昭和22)年8月、1949(昭和24)年2月~4月、7月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 82,695 字 · 165 页
事態がはっきりすれば閑子は、やっぱり小説家なんてものはという古くさい考え方でしか理解できない女であることも悲しかった。いわゆる品行方正を金鵄勲章のように大事がって四十までいた女、恋愛を不浄のようにきめていた女、自分の結婚が恋愛から出発したのではなく、古い形式の貰われ嫁であることを誇りに思っているような女、だから閑子は野村の心がつかめないでいるのだ。そんな女を、いくら野村に子供があるとはいえ、さしむけたことがミネはもう、身の置きどころもないまでに悔まれた。野村の貞子への手紙は、その後悔の上に恥かしさ辛さをまで加えられた。ミネは涙をこぼしながら、悠吉にでも口説かねばおさまらなかった。
「ね、野村さんは、この問題が閑子の不器量などということではないといってるけれど、そして、まさかそれだけではないと私も思うけれどさ、やっぱりそれが大きな原因だと思う。だって、はじめに野村さんは、閑子をケチンボの妹に似ているっていったでしょ。本当はあのとき、私が突っぱね通せばよかったのよ。だけど、そのときはもう、閑子の気持はすっかり野村さんへ行ってるんだもの、仕方がなかった。