轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

つまのざ

妻の座

壺井 栄

「新日本文学」1947(昭和22)年8月、1949(昭和24)年2月~4月、7月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 82,695 字 · 165 页

青空文庫

ミネが閑子をよび、玄関わきの部屋で話していると茶の間から、わあっ! と泣き声がもつれあって聞えてきた。三人の娘が一しょの声である。野村から結果を聞いて、娘心の単純さで泣き出したのであろう。

「いや、いやあ。帰っちゃいやあ。」

「お父さんのばかア。」

「お母さーん。」

まるで芝居のような騒ぎだ。閑子も泣きながら、荷物をまとめている。ミネはそれを、よそごとのようなうつろな気持でながめていた。野村が入ってきて、ある感動をうかべた顔で、

「どうも、弱ってね。子供があの通りで、迷うんだね。今更またこんなこというのはへんだけど、もうしばらく考えさしてください。三日間。そして返事をすることにしますから。」

野村はあとの方をていねいな言葉でいった。その三日間を閑子は荷物を持たずに帰っていてほしいというのだ。また戻ってもらうかもしれぬという含みがあることはいうまでもない。閑子は急に明るい顔になり、子供たちの泣き声もそれで止んだ。だがそのままいてくれとはいわない。だから閑子は出かけねばならない。

「さよなら。」

玄関に立った閑子がいうと、子供たちは泣きはらした顔に微笑を浮べ、口々に、