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ふじんのそうぞうりょく

婦人の創造力

宮本 百合子

「宮本百合子全集 第十一巻」河出書房、1952(昭和27)年5月発行

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 15,667 字 · 31 页

青空文庫

それは円本の流行を御覧になっても分ります。改造社という所は、あの頃もりもり大きくなり、講談社はあの頃から戦争犯罪人になるほど儲け初めた。だんだんいろいろな所で大きな出版をやるようになりました。そうして作家の生活も非常に変って来ました。その変り方を申しますと、いろいろ面白い点がありますけれども、婦人作家のことだけに限っていえば、つまりこういう風な出版は、結局に於ては自分が金を儲けるのが眼目です。どんなに立派なことをいっても金を儲けることが目的で、婦人作家を強大にするにしろ自分の利益と見合せてのことです。一番ひどい場合は、今から七、八年前になりますか、女の作家が非常にたくさんいろいろの仕事をした時代がありますが、ちょうど太平洋戦争の前の時期で、女の人は一所懸命にいい小説を書きたいという努力からいわゆる婦人作家といわれるものが登場して来ていろいろな雑誌にたくさんのものを書くようになった。数から申しますと明治の一葉の時代の一つの大変注目すべき時期と同じように婦人作家の数が殖えて大変にたくさん書くようになりました。ところが、そういうときに女の人の作品に対する男の作家の評価と申しますか、文学の中の婦人の文学をどう評価したかという問題になると、そこにはやはり一つの問題があって、婦人作家は作品の中に女らしいものを要求さ