轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
「やまと新聞」1907(明治40)年1~4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,760 字 · 343 页
とよくも聞かないで、――(出て行け。)――と怒鳴り附けた。
誰に云ったと思います。細君じゃない。その下女にさ。
どうです。のろかったり、妬過ぎたり、凡人業じゃねえような、河野さん、貴下のお婿様連にゃ、こういうのは有りますまい。
己が掴ったのはその人だ。首を縮めて、鯉の入った籠を下げて、(魚籃)の丁稚と云う形で、ついて行くと、腹こなしだ、とぶらりぶらり、昼頃まで歩行いてさ、それから行ったのが真砂町の酒井先生の内だった。
学校のお留守だったが、親友だから、ずかずかと上って、小僧も二階へ通されたね。(奥さん、これにもお膳を下さい。)と掏摸にも、同一ように、吸物膳。
女中の手には掛けないで、酒井さんの奥方ともあろう方が、まだ少かった――縮緬のお羽織で、膳を据えて下すって、(遠慮をしないで召食れ、)と優しく言って下すった時にゃ、己あ始めて涙が出たのよ。
先生がお帰りなさると、四ツ膳の並んだ末に、可愛い小僧が居るじゃねえか。(何だい、)と聞かれたので、法学士が大口開いて(掏摸だよ。)と言われたので、ふッつり留める気になったぜ、犬畜生だけ、情には脆いのよ。
法学士が、(さあ、使賃だ、祝儀だ、)と一円出して、(酒が飲めなきゃ飯を食ってもう帰れ、御苦労だった、今度ッからもっと上手に攫れよ。