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おんなけいず
婦系図
泉 鏡花
「やまと新聞」1907(明治40)年1~4月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 172,760 字 · 343 页
揃って容色も好、また不思議に皆別嬪だ。知ってるだろう。生れたての嬰児の時は、随分、おかしな、色の黒いのもあるけれど、母さんが手しおに掛けて、妙齢にするまでには、ともかくも十人並以上になるんだ、ね、そうじゃないか。」
主税は返す言もなく、これには否応なく頷かされたのである。蓋し事実であるから。
一家一門
二十
「それから、財産は先刻も謂った通り、一人一人に用意がしてある。病気なり、何なりは、父様も兄も本職だから注意が届くよ。その他は万事母様が預かって躾けるんだ。
好嫌は別として、こちらで他に求める条件だけは、ちゃんとこちらにも整えてあるんだから、強ち身勝手ばかり謂うんじゃない。
けれども、品行の点は、疑えば疑えると云うだろう。そこはね、性理上も斟酌をして、そろそろ色気が、と思う時分には、妹たちが、まだまだ自分で、男をどうのこうのという悪智慧の出ない先に、親の鑑定で、婿を見附けて授けるんです。
否も応も有りやしない。衣服の柄ほども文句を謂わんさ。謂わない筈だ、何にも知らないで授けられるんだから。しかし間違いはない、そこは母さんの目が高いもの。