轻松读懂日语经典作品
ja-reading.com
轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。
よめとりむことり
嫁取婿取
佐々木 邦
「婦人倶楽部」1929(昭和4)年1月~12月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 85,654 字 · 175 页
「お前のような我儘ものを地方へ手放すのも考えものだ」
と、つい註解の中に愚痴が交った。
「それじゃ早稲田へやって戴けますか?」
と二郎君は乗り出した。
「早稲田よりも○○は何うだい?」
「さあ」
「あすこなら兄さんに監督して貰える」
「角張りなんか駄目です」
「うむ?」
「…………」
「高円寺の兄さんだよ」
「はあ」
「○○なら私立でも高等学校だから帝大へ行ける。同じ文科をやるにしても、帝大なら文学士だからね」
とお父さんは駈け出しの文学士が中学校長になった時代を未だに頭に描いている。
「早稲田だって文学士です」
「文士さ、早稲田は。官途につけない。三郎兄さんのように公立高等学校の先生になれないよ」
「僕は文士になりたいんです。角張りを理想にしていません」
「角張りってのは何のことだい?」
「三郎兄さんのことです」
「綽名かい?」
「はあ」
と二郎君は一寸頭を掻いて首を縮めた。
「お前は口が悪くていけない」
「僕がつけたんじゃありません。兄さんや姉さん達が然う言っているんです。お母さんまで時々仰有います」
「ふうむ。角張りってかい? 成程」
「角張り婿です」
「成程。ハッハヽヽヽ」
とお父さんも可笑しくなった。