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うちゅうのまいご
宇宙の迷子
海野 十三
「少年クラブ」1947(昭和22)年4月~10月
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 14,497 字 · 29 页
「ああ、そうか。ふうん、すると三年前から、あのとおりお墓になってしまったんだよ。乗組員はどうしたろう。千ちゃん、すこしスピードをゆるめて、そばへいってやろうじゃないか」
「うん、そうしよう。しかしちょっと危険だぞ。うっかりするとこっちも墓場の仲間入りをするおそれがある」
カモシカ号は、いくらか速度をゆるめ、新コロンブス号の方へ近づいていった。
すると、望遠テレビで、しきりに焦点を新コロンブス号に合わせていた川上が、「あっ」とさけんで、あおくなった。
「どうした、ポコちゃん」
「た、たいへんだ。新コロンブス号はがい骨に占領されているよ。あの窓をよく見てごらんよ。どの窓にも、がい骨がすずなりになって、こっちを見ているよ」
「えっ、そうか。気持のわるいことだなあ」
山ノ井も望遠テレビをのぞきこんだ。かれは首すじがぞっと寒くなるのをおぼえた。
すずなりのがい骨! それはみんな乗組員のなきがらにちがいなかった。なんという気のどくなことであろう。宇宙探険の先駆者のはらった、とおといぎせいである。
「敬礼をしよう」
「ロゴスさん、ばんざい」
そのとき二人の少年は、ほとんど同時に、難破した新コロンブス号の一つの窓に何か字をしたためてある一枚の紙がはりついているのを発見した。