轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

あんじゅうこん

安重根

谷 譲次

――十四の場面――

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 49,548 字 · 100 页

青空文庫

禹徳淳 (うるさそうに)聞いたよ。みんな達者にきまってるよ。それより、黄成鎬のところへは、今日行くと報せてあるのか。

安重根 徳淳、君あ趙康英という人を知っているかね?

禹徳淳 趙康英? 聞いたことがある。煙秋の田舎の下里で戸籍係をしている男だろう?

安重根 今じゃあ出世してねえ、ポグラニチナヤの税関の主事をしているよ。

禹徳淳 君、早く李剛主筆に会ったほうがいいぜ。一緒に行こう。

安重根 (しんみりと)やはり故里の人間でねえ、僕んところから三里ほどしか離れてないんだが、今度休暇を取って、ちょっと帰国るんだそうだ。それで、手紙を出して頼んであるけれど、僕あポグラニチナヤへ行って、よく相談しようと思っている。故里のほうに都合がついたら、趙君に面倒を見てもらって、帰りに、ハルビンまで家族のやつらを伴れて来てもらうつもりだ。旅券の関係で、ウラジオへ呼ぶということは厄介だからねえ。

禹徳淳 (驚いて)ほんとに君は、その用でハルビンへ行くのか。

安重根 そうさ。僕はハルビンで、三年振りに妻や子供に会うんだ。

禹徳淳 何を言ってるんだ――。

安重根 (希望に満ちた様子で)金成白ねえ、君も知ってるだろう? あの金成白の店から、品物を融通してもらって雑貨商でもはじめて、多分、ハルビンに落ち着くことになるだろう。