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しょうらいのにほん
将来の日本
徳富 蘇峰
04 将来の日本
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 122,399 字 · 240 页
世あにかくのごとき奇怪なる論法あらんや。かの武備生産の二主義が決して両立すべきものにあらざることは吾人すでにこれを陳述したり。しかるに論者は一方においては冗官を汰すべし、不急の土木を廃すべし、地税を減ずべしと疚痛惨怛、かの舜が歴山の野に犂によって佇み、旻天に号哭したるがごとく嘆訴すれども、かえって一方においては海陸軍を拡張せざるべからずと勧告するはなんぞや。それ海陸軍はなにによりてこれを拡張するか。ただ租税を増加するによりてこれを拡張するのみ。一方においてはこれを増加せんことを促し、一方においてはこれを減少せんことを促す。たとい政府の諸公にして神通自在の大能力を有するも決してよくするところにあらざるべし。それ東去西来の二舟子をしてともに順風の沢に浴せしめんとするは全知全能の上帝すら、これをなすあたわざるにあらずや。論者過てり。
あるいは曰く「一国の光栄を維持するには実に兵備を仮らざるべからず。わが輩が雄大精細なる兵備を整理するはただちにこれをもって外国に向かって開戦を挑まんと欲するにもあらず。また一国の独立にただちに差支えあるがゆえなるにもあらず。