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『しょうげんりん』あとがき

『小言林』あとがき

新村 出

「小言林」全国書房、1949(昭和24)年8月

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 825 字 · 2 页

青空文庫

編者はさきに『言林』を編集したが、全国書房社長田中秀吉氏は、更に適切な学習用国語辞典の乏しいことを遺憾として、これが編集を懇請された。編者もまたその趣旨には大賛成であり、且つこの大過渡期に際し、同氏が社運をかけて、国語文化の復興と向上とのためにまい進される熱意に感じ、各編集員の協力を求め再び印刷・校正・事務各員の奮励を得た結果、幸いにしてこゝに完成を告げたのである。

凡例にも述べたように、現代かなづかいと当用漢字とを使用し且つ国語の教科書と形質に密切な連けいを保つように努めた国語辞典は実に少数である。従って草創にひとしい性質上、欠陥の生じ易いことは免れがたいにしても、博雅の士の高批実際家の判断を煩わし、版を重ねるに従って訂正を加え、順次、改善の実を挙げるつもりである。

本書の出版に際して、田中社長が社員を激励し更に印刷所との交渉に万全を期せられた結果、千二百ページ以内の本辞典がめでたく誕生するに至ったことは喜ぶべきことである。

同社企画部員文学士関口龍男氏が校正部長近藤孝一氏とともに国語教科書を検討し、校正事務においても、他の部員とともに和衷協同、終始一貫、奮闘の限りを尽くし、この文化事業に心身の一切をさゝげられたことはもちろん近藤氏が『言林』