轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

正岡容『小説 圓朝』。同一底本的分册已合并为一书。收入:小説 円朝、我が円朝研究、小説 円朝 あとがき。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 163,270 字 · 325 页

青空文庫

三遊派の元祖、則ち初代圓生の祥月命日は三月二十一日。

だからちょうど去年の今月今日、則ち五月の月は変れど日は同じ二十一日に、三遊派復興のため、いしくも月詣りを発心して以来、月々二十一日、かかさず池の端の住居からこの森下までお詣りにやってくる自分だったけれど、門番の爺やへ余分の心付けのやれないことだけが、そのたんびの苦しさだった。悲しさだった。

「ああちょうどまる一年自分は森下のあのお寺からこの天王橋の通りまで、いつでもそのたんびかっぱらいでもした小僧のように逃げ出してきたことになる」

二年、三年、五年、十年――いや自分のいのちのあらん限り、照ろうと降ろうと、雪だろうと嵐だろうと、それこそ天から槍が降ろうと、初代さまお墓詣りに伺うことに何の苦労もあるわけとてなかったけれど、一日も早くたとい二文が三文でもあの門番へ余分の心づけがしてやれる身分にはなりたい。

偽らざるこれが圓朝の本音だった。

「まず御先祖さま、お心づけのやれる私にだけ、大急ぎでさせて下さい」

ギーイと音立てて開いた番傘を真っすぐにさし、天王橋を後に、御廐橋のほうへ歩きだしながら圓朝はさらに口の中でこう頼んだ。