轻读日语

轻松读懂日语经典作品

ja-reading.com

轻松读懂日语,轻松阅读日语。在线阅读日语经典作品。支持在阅读过程中显示假名、查询生词、翻译句子。

しょうせつ えんちょう

小説 圓朝

正岡 容

正岡容『小説 圓朝』。同一底本的分册已合并为一书。收入:小説 円朝、我が円朝研究、小説 円朝 あとがき。

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 163,270 字 · 325 页

青空文庫

じゃちっとも重宝じゃありゃしない。圓朝はまたふきだしたくなってきた。

「親方ンとこの、いえ親方ったって私の伯父貴なんだけれどね、そこの煤掃き手伝いにゆくとあとで軍鶏で一杯飲ましてくれるんです」

藪から棒に今度はまたこんな奇妙なことをいいだして、

「その軍鶏で御馳走になりてえ一心で私ァ一昨年手伝いにいったんだ、そうしたら畳を上げたとたんに親方がどっかの殿様から拝領したって、ひどく大事にしている御神酒徳利を三つぶッ壊しちまってね。そうしたら親方がいいましたぜ、もう来年からお前だけは手伝いにこないでいいって」

当り前だよそりゃ。いよいよ圓朝は唇を噛んで笑いを耐えていた。そのとき汗っかきとみえて豆絞りの手拭で汗拭きながら、その男は表の樋をつたって流れる雨音に負けないような大きな声で自分のほうが勝手にゲラゲラ笑いだした。ア、分った。汗を拭くところを見ておもいだした、似たとはおろか瓜二つ、うちの阿父さん圓太郎をそっくりそのまま若くしたんだ、この顔も、それから声も。いやどうも、じつに似ている。時が時だけ、他人事ならず圓朝はいっそなつかしいものにおもわれた。

「ウーム、なるほどなるほどお前さんは」