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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
「あの元気いっぱいさはどうだ、みんなうれしそうだね」
「だが、ドノバンらがいないのはどうしたんだろう?」
富士男はさっきからさがしているのだったが、ドノバン、グロース、ウエップ、イルコックの四人のすがたはどこにも見あたらなかった。
「みなが楽しそうに遊んでいるのに、四人をのけものにしては悪い、よんでこよう」
と富士男が立ちあがった。
「ぼくもゆこう」
ふたりは洞穴のなかにはいった。室のすみに頭をあつめて、なにごとか相談にふけっていた四人は、ふたりの足音におどろいて話をやめた。
「ドノバン君! 室のなかにいないで、外へ出て遊ぼうじゃないか」と富士男がいった。
「いやだ!」
とドノバンがいった。
「なぜだい」
とゴルドンがいった。
「なぜでもいいよ。ぼくらはここにいたほうがおもしろいんだ。ね、諸君」
こういって、ドノバンは三人と顔をあわしてニヤリと笑った。
「そうか」
とふたりは室を出た。
輪投げの事件があってから、ドノバンの富士男に対する態度は目だって変わってきた。富士男は日本人の気性としてあっさりと水に流したのだったが、倣岸のドノバンは、心をひらこうとはしない。そして大統領の選挙にもれてからは、ことごとに富士男にたてをつくようになった。