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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

グロースがドノバンに加勢した。

この暴言は温厚のゴルドンをいからした。

「ドノバン、きみはまじめにいってるのか」

「もちろん、ぼくはまじめだ。真実のことをいってるのだ、ぼくら四人は黄色人種の治下に甘んじて忍従することはできないのだ」

けわしい空気が室に充満した。とモコウはふんぜんと、ドノバンにとびかかった。

「きたない! のけ! 黒ん坊!」

ドノバンはみをかわしてどなった。

「待て! モコウ」

富士男はいきりたつモコウをおさえた。

「ドノバン君! 暴言はつつしみたまえ。少年連盟は、人種を超越した集団なのだ。きみはちかったことを忘れたのか、あやまりたまえ!」

「いやだ!」

「アメリカのやつはさぎ師だ。富士男さま、とめないでください、わたしはやつらをなぐり殺してやる」

とモコウは白い歯をむきたてて憤怒した。

「ドノバン君! きみが悪い。いまの暴言をあやまりたまえ!」

とゴルドンがいった。

「ぼくはなにもあやまる必要をみとめない」

「あやまらないのか」

と富士男が目をいからした。

「いやだ」

「よろしい、きみらがそんな差別観念にとらわれて、それをすてようともしないのなら、ぼくらはおたがいにいさぎよく別れよう。