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しょうねんれんめい

少年連盟

佐藤 紅緑

「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号

N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页

青空文庫

その結果は重大である。こう思ったかれはむりにもはればれと元気を出した。

「モコウのやつがとてもこっけいなんだよ」

「どうして?」

と富士男がしずんだ声でいった。

「鼻の頭にまっかなおできができたんだ。まるで噴火山のようにみごとなんだ、みんながはやしたてるんで、鼻をかくして台所へ逃げていって、出てこないんだよ。ハハハハ」

「……」

「善金のやつは大ねずみに鼻をかじられたよ」

「どうして?」

と富士男はまえよりもやや明るい声でいった。

「それがおもしろいんだ、寝しなにこっそり砂糖をなめたらしいんだ、夜中に口のあたりをペロペロとなめるやつがある。びっくりして眼をさますと、大きなねずみが何匹も何匹も顔をなめている、かれがおっぱらうと、一匹が鼻の頭をかじって逃げたんだ。善金は大憤慨さ。なにか支那の格言のようなことをいった。エーと、身体は両親のもの……それからなんだったかな」

とゴルドンが頭をひねった。

「身体髪膚これを父母にうく、あえて毀傷せざるは孝のはじめなりさ」

「そうだそうだ、ねずみふぜいに鼻をかじられては両親にすまないってんだね」

「からだをたいせつにして勉強するのが、孝行の第一歩だということなんだよ」