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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
と婦人が、自分をとりまいている一団の少年の生活を、あやしむようにいった。
富士男がかんたんにいちぶしじゅうを語った。
「まあ! なんという健気な子どもたちでしょう」
と婦人は自分の遭難はわすれて、一同の忍耐と勇気とに、涙を流して感嘆した。
「おばさんはどうしてこんなところへこられたのですか」
とゴルドンがきいた。
「ええ、お話ししましょう」
一同は好奇の目をみはって、婦人のそばちかくよった。かれらは婦人の一語一句に身をふるわせ、手に汗をにぎってききいった。
婦人の話はこうである。
かの女はアメリカ人で、レーデー・カゼラインとよんだ。だがかの女らの友だちは、ケートと愛称した。ケートは二十年ちかくもニューヨークの富豪、ベンフヒールド氏の家に奉公して女執事をつとめた。ちょうどいまから一ヵ月まえ、ベン氏夫妻はチリーの親族から招待をうけて、南米漫遊を思いたった。せっかちの夫妻は、足もとから鳥がたつようにいそいで旅装をととのえ、ケートをしたがえてサンフランシスコへきた。だが定期船は出帆したあとだった。たまたま貨物船セルベン号がチリーのバルパライソにむかって航海するうわさを耳にした夫妻は、手をうって喜んだ、さっそくケートが走って船長に便船かたをたのんだ。