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しょうねんれんめい
少年連盟
佐藤 紅緑
「少年倶楽部」1931(昭和6)年8月号~1932(昭和7)年6月号
N2 · 挑战 · 新字新假名 · 110,920 字 · 219 页
二、三度抜き手をきって、こっちの岸に泳ぎついたので、くさむらにかくれた。川岸まできた追跡者は、たしかに命中したから、水のなかにしずんだのだろうと語りながら去ってしまった。ぼくは堤にあがって地上に立ったが、そのとき、いぬのほえる声をきいたので、それをたよりにここへきた。諸君はつかれはてているぼくに、喜んで戸をひらいてくれた。諸君、ぼくらは一団となって力をあわせ、悪漢どもをこの島よりのぞくようにつとめねばならん」
イバンスのことばをきいた少年たちの心臓は躍動した。
少年たちはかわるがわる漂流のてんまつをイバンスに語ってきかせた。
「諸君がここへ漂着して二十ヵ月のあいだ、一せきの船も沖に見えなかったか」
「小船一せきも見えません、信号もかかげてありましたが、ケート小母さんに海蛇らの話をきいたので、六週間以前におろしてしまいました」
と富士男はいった。
「諸君の用心はよかったが、かれらに諸君の居所を知られた以上、日夜警戒してかれらの襲撃をふせぐのが上策であるが、かれらは凶悪無慚な無頼漢七人で、諸君は数こそ多いが、少年である以上、苦戦は覚悟せねばならぬ」
とイバンスがいった。